プログラム開発の準備には仮想環境を使おう

プログラムの開発をするためには、まずプログラムの動作環境を準備する必要があります。
この作業は、よく「環境構築」と呼ばれます。
仮想環境を使えば、環境構築もその後の管理も楽なだけでなく、
構築した環境を保存しておくことで、
コンピューターを初期化したり交換しても
すぐにプログラムの開発を再開することができます。

仮想環境ってなに?

仮想環境とは、なにかの「環境」をまねて作った「環境」です。

「環境」という言葉はとても広い意味を持つ言葉ですが、
プログラムを動かす上では、「動作環境」を指すことが多いです。

プログラム開発のための動作環境を準備するときも、
仮想環境を使うと PC に環境構築した場合に比べ
多くのメリットが得られます。

どうしてプログラム開発に仮想環境を使うの?

仮想環境を使わず、PC に直接環境構築すると
仮想環境を使った場合に比べ、大きく生産性が下がるためです。

PC に環境構築すると生産性が下がります

PCに環境構築すると、次のような点で生産性が下がります:

  • うまく動かないときに相談するのが大変
  • 最終的に動作させたい実行環境で意図した通り動かない
  • アプリケーション / ライブラリーが管理しきれなくなる

うまく動かないときに相談するのが大変

PC に環境構築すると、
プログラムがうまく動かなかったとき調査が大変になります。

プログラムが動かなくて誰かに相談したとき、
エラーメッセージなどを見ただけで原因が特定できれば良いのですが、
もしエラーメッセージだけで判別できなければ
プログラムを実際に動かしてみたり、動作環境の確認をする必要があります。

代表的な例として、
開発したプログラムがデータベースに接続できない場合などが挙げられます。

PC にアクセスしてもらうことはセキュリティの問題がありますし、
原因が見つかるまでチャット等でのやり取りと動作環境の確認を繰り返すのは
効率が悪いです。

このような作業は仮想環境と環境構築の自動化を行っていれば必要のない作業であり、
それを行っている開発者に比べ、生産性で大きく遅れをとることになります。

最終的に動作させたい実行環境で意図した通り動かない

特に Webサービスを作りたい場合などに多い状況として、
実際にサービスを提供するサーバーは費用面などを考慮して Linux 、
プログラム開発は GUI ツールの活用や他の業務にも使える点を考慮して
Windows や Mac で行う、ということがよく見られます。

この場合、OS の違いが原因で、
最終的な実行環境では開発環境で開発したプログラムが
意図した通り動かないことがよくあります。

参考: プログラムの動作環境が違うとどんなことが起こるの?

すると、そのようなことがないように
結局最終的な実行環境と同じ動作環境をテストのために準備することになります。
これでは環境構築を何度も行う必要があり、効率が悪いです。

このような作業は仮想環境と環境構築の自動化を行っていれば必要のない作業であり、
それを行っている開発者に比べ、生産性で大きく遅れをとることになります。

アプリケーション / ライブラリーが管理しきれなくなる

なにもパッケージやライブラリーを使わない
ひとつの言語のプログラムを作っている内は問題になりませんが、
複数のプログラムを作り始めると
PC はアプリケーション / ライブラリーだらけになっていきます。

時間が経つと、なんのプログラムを開発するためにインストールした
パッケージやライブラリーだったのかもわからなくなってきます。
また、プロジェクトによって異なるバージョンのアプリケーションが必要になったり
アップデートするパッケージが多すぎてメンテナンスにも時間がかかるようになります。

このような作業は仮想環境と環境構築の自動化を行っていれば必要のない作業であり、
それを行っている開発者に比べ、生産性で大きく遅れをとることになります。

仮想環境を使うにはどうしたらいいの?

PC に仮想環境を実現するためのアプリケーションをインストールし、
Visual Studio Code というエディターを使って仮想環境に接続して開発を行います。

参考: ファイルやプログラムの編集には Visual Studio Code を使おう

仮想環境を実現するためのアプリケーションにはいくつか種類があります。
次の記事では仮想環境を実現するためのアプリケーションを比較しています。

参考: 開発のための仮想環境は Docker で作ろう

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