初学者を卒業する段階で会話に使っていきたい Git 用語まとめ

このレッスンではできる限り専門用語を絞って解説してきました。
Git を使った制作に参加するとき、
Git を使う人同士で使われる専門用語と概念を知っておくと
意思疎通がスムーズに進むので、これから積極的に使っていきましょう。

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リビジョン (revision)

コミットで作成された変更履歴一つひとつのこと。
「コミット」や「変更履歴」という広い意味を持つ言葉よりも明確で
言葉の解釈の揺れが起きにくい表現です。
元は「改訂」「改訂版」などを意味する英語です。

ログの 1 行 1 行が「リビジョン」
ログの 1 行 1 行が「リビジョン」

SHA-1 チェックサム (シャーワン checksum)

特定のリビジョンのファイルやフォルダー構造などから
SHA-1 という方式で計算した40文字の暗号文字列のこと。
実用上、異なるリビジョンで同じ文字列になることはほぼありえないため、
特定のリビジョンを指し示す用途で使われます。
オブジェクト名 (object name) 、SHA-1 ハッシュ、リビジョン ID 、
コミット ID などとも呼ばれます。

SHA-1 チェックサム
SHA-1 チェックサム

参考: Git – リビジョンの選択

プル (pull)

フェッチとマージ (もしくはリベース) を同時に行う操作のこと。
ほとんどの場合、「プルして」と言われたら
フェッチしてファーストフォワードすれば良いでしょう。
マージの段階で競合が発生すると混乱するので、
このレッスンではプルは使わずフェッチとマージに分けて説明しました。
Git に慣れてきたら使ってみましょう。

プル: [作業ツリーの変更] を右クリック → [プル] をクリック
プル: [作業ツリーの変更] を右クリック → [プル] をクリック

Issue (イシュー)

課題・問題の意味。
GitHub では作成したリポジトリーごとに Issues というタブがあり、
将来予定している制作、不具合、要望などを登録して、
議論と進捗を管理できます。

GitHub の Issues
GitHub の Issues

コードレビュー (code review)

作成したプログラムが問題のある書き方になっていないか確認する工程のこと。
GitHub flow ではプルリクエストを作成してからマージされるまでの間に
プルリクエストのスレッドを使ってコードレビューを行うように設計されています。

GitHub flow におけるコードレビュー (GitHub 公式ドキュメントより引用)
GitHub flow におけるコードレビュー (GitHub 公式ドキュメントより引用)

プロトコル (protocol)

通信プロトコルの略で使われることが多く、通信方式のこと。
Git では主に https もしくは ssh という通信プロトコルを使います。
2019/11/15 現在、 GitHub では https が推奨されています。

参考:
どのリモート URL を使うべきですか? – GitHub ヘルプ
git – Why does GitHub recommend HTTPS over SSH? – Stack Overflow

クローンする URL のプロトコルを HTTPS から SSH に変更するリンク
クローンする URL のプロトコルを HTTPS から SSH に変更するリンク

スナップショット (snapshot)

ある時点の状態を復元することのできるデータのこと。
Git の各リビジョンのデータはスナップショットです。
差分ではなくスナップショットとしてリポジトリーに保存しているので、
大きなファイルを Git で扱おうとすると
容量、処理速度、通信時間などの面で問題が発生します。
例えば、大きなファイルのほんの一部を変更して再度コミットしたとしても、
作成されるリビジョンのデータは差分ではなくスナップショットであるために
リポジトリーの容量は大きく増加します。

大きなファイルをコミットするとどうなるの?

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